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南斗無音拳
なんとむおんけん



流派: 南斗聖拳の一派
使用: カーネル (対 ケンシロウ)
登場: 北斗の拳(16話)/アニメ版(8話)/
北斗の拳3/パンチマニア/リバイブ


 南斗聖拳の一派。GOLANのボスであるカーネルが使う拳法。本人の言葉によると、世界最強の暗殺拳であるらしい。目と筋肉の微妙な動きを見て相手の動きを先読みし、攻撃を躱して反撃に転じるという戦法を得意とする。また、気配を完全に消し、死角から襲い掛かることもできる。攻撃は、手に装着した鉄爪による攻撃で行う。
 ケンシロウとの戦いで使用し、自らの持つ超能力も併用して多少苦戦させたものの、心の目によってその動きを捉えられ、敗北した。

 カーネルによると、南斗無音拳は己が身につけた殺人術の一つであるとの発言をしており、TVアニメ版では「真似事」呼ばわりされていることを考えると、正式な伝承者ではない可能性もある。また、拳の特徴である「先読み」や「気配消し」も、カーネル自身がレッドベレー時代に培った技術や超能力によるものであると思われ、本物の南斗無音拳がこのような能力を備えた拳法なのかどうかは定かではない。



 気配を消しての死角から攻撃というのは確かに強力ではある。ケンシロウがたまらず「対応」を迫られただけで十分な強さと言えよう。だがやはり問題は威力だ。南斗聖拳の魅力は一撃で相手の肉体を破壊・切断する強力無比の攻撃力であるのに、カーネルのそれは手に装着した鉄の爪。これでは強さも魅力も半減、いやそれ以下である。何故カーネルは拳力を向上させようとは思わなかったのだろうか。
 否、実はカーネルも通常と同等の南斗聖拳を使うことが出来るのだと私は思う。あえてそれを封印し、鉄の爪で威力を補っているだけなのだ。何故そんなことをしているのか?それは南斗無音拳の肝である「気配を消す」という能力を完全なるものにするためである。威力のある攻撃を繰り出そうとすれば当然その拳には気が篭る。南斗聖拳の凄まじい破壊力を生み出しているのも拳に込められた気だ。しかし拳に気をこめた瞬間、それは殺気となり、気配が顔を出す。つまり「気配を消す」のと「拳に気を込める」のは相反する行為なのである。殆どの南斗聖拳が純粋な破壊力を求めた拳であるのに対し、南斗無音拳はその破壊力を捨て、気配を絶つ道を選んだ。故にカーネルは、鉄の爪を装着することで少しでも本来の南斗聖拳の攻撃力に近づけようとしたのである。