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北斗無双




幻闘編ストーリー
サウザーの章




第1話 行進の始まり


拳王・ラオウと天を二分する男、聖帝・サウザー
彼は己の権威を誇示するために聖帝十字陵の建設に着手
ラオウら北斗の者達との対決に備えていた

サウザー
「師よ・・・・・・この十字陵が完成した時・・・・・・
北斗は消滅し、南斗の将星は天に輝く!」

謎の女
「いえ・・・・・・この十字陵はあなたの墓となるでしょう
貴方はケンシロウの前に敗れ去る」

サウザー
「・・・・・・なに?」

謎の女
「そして、トキもまたあなたの謎を知っています・・・・・・
南斗の将星は北斗に敗れる運命・・・・・・
もう無益な殺戮はおやめになった方がよいかと・・・・・・」

サウザー
「フ・・・・・・面白いことを言う
ならば・・・・・・俺は謎を知るトキと戦ってやろう!
俺は謎に守られているわけではない!
俺は生まれついての帝王! 敵はすべて下郎!
トキを血祭りにして、それを証明してやろう!」




聖帝軍兵士
「聖帝様! トキが住む奇跡の村が見えてきました!
いかがいたしましょう?」

サウザー
「トキを俺の前に引きずり出せ!
邪魔する者はすべて・・・・・・殺せ!」

聖帝軍兵士
「は、ははぁっ!」





目の前に現れたフードの占い師は 帝国の滅亡を予言した

聖帝・サウザーへの死の使者は 北斗神拳伝承者ケンシロウ

北斗の次兄・トキもまたサウザーの体の謎を解いていて

破滅の宿命からは逃れられぬという

今や拳王・ラオウと互角以上の力を手に入れた帝王が

かつて小僧と呼んだ男の前に崩れ去る

断じて認めぬ

サウザーは力によって己の宿命をねじ伏せようとする

軍を発したその先には 謎を知る者・トキ

障壁あらば砕くのみ 反逆あらば粛清するのみ

それが天を支配する鳳凰のあり方



― 戦闘開始 ―


サウザー
「トキを探し出せ!
帝王の謎を知る者、生かしてはおかぬ!」

サウザー
「む、拳王の軍勢・・・・・・奴らの狙いはトキか
拳王もやがて、我らの障害となろう
ここで、トキともども抹殺する!」


リュウガと対決

リュウガ
「拳王様の命により、トキを保護する!
サウザー、貴様にトキは渡さん!」

サウザー
「拳王め、トキと何か企んでいるな・・・・・・
だがトキを殺せば、その目論見も消滅しよう」


リュウガを撃破

リュウガ
「フッ、時間は稼いだ
あとは別働隊に任せよう」



拳王軍将
「こっから先へは
死んでも通さねえーっ!」

サウザー
「ならば、望み通り殺してやろう」

拳王軍将を撃破

サウザー
「奴ら・・・・・・別の入り口から侵入するつもりか」



サウザー
「トキはどこだ?」

自警団
「ト、トキ様はいないぞ!
帰れ、悪党どもめ!」

サウザー
「あのトキのことだ、村人を締め上げれば
堪えきれずに出てくるだろう」


自警団
「村が、村が崩れていく・・・・・
聖帝軍なんたる非道! 許せない!」

サウザー
「弱者の遠吠えなど聞こえぬ
貴様らに用はない、処分してやろう!」



リュウガ再登場

リュウガ
「トキ一人のために村を滅ぼすか・・・・・・
これが聖帝のやり方か!」

味方将
「サウザー様、なんてむごいことを・・・・・・
これ以上、付き合ってられねえ!」

味方将
「さすがにやり過ぎだろ・・・・・・
こりゃ拳王軍についた方がマシだ・・・・・・」

味方将数人、拳王軍に寝返り


元味方将
「サ、サウザー様!
俺が悪かった! 助けてくれ!」

サウザー
「帝王に二言はない!
情は一切かけぬ! 貴様は死ね!」



リュウガを撃破

リュウガ
「くっ、これが聖帝軍の力か・・・・・・
だが、一枚岩ではないようだな・・・・・・」



トキ
「む、村が・・・・・・いったい何が!?」

自警団
「トキ様、お隠れください!
外にいるのは危険です!」


暴徒
「申し上げます! トキが村に現れました!
村人にかくまわれているようです!」



自警団
「トキ様の居場所だと?
知っててもお前なんかに言うもんかよ!」

自警団
「ひ、ひえええ!
し、知らないよ! 俺は無関係なんだー!」

自警団
「い、言います・・・・・・だから命だけは・・・・・・
トキ様は・・・・・・あそこです」


トキと対決

トキ
「私はここだ!
これ以上の暴虐は許さぬ!」

自警団
「トキ様は我らの救世主だ!
みんな、トキ様を守るぞ!」

トキを撃破

トキ
「確かにお前は強い・・・・・・
だが非情なだけでは天はつかめぬ」



― 戦闘終了 ―

サウザー
「フハハハ! 帝王は不敗、不滅!
俺の謎を知る男も、俺の前では無力!」

トキ
「私一人のために村をここまで破壊するとは・・・・・・
サウザー、たとえ私がここで倒れても・・・・・・
北斗の男たちが、そして世の人々がお前を許さぬだろう」

サウザー
「愚かな男よ・・・・・・
どこまでも哀しみをひきずっていくつもりか!
貴様を殺しては帝王の歴史に傷がつく! 消え失せろ!
これからお前の兄弟を一人残らず殺し、北斗を葬る!
ラオウを倒し、天を握るはこの将星!」

トキ
「言ったはずだ・・・・・・非情な者に天はつかめぬ!」

サウザー
「黙れ、負け犬が! 帝王に情愛など不要!
北斗が歴史から消える様をおとなしく見ているがいい!
フハハハハ!」



第2話 非情の帝王!



聖帝軍兵士
「聖帝様・・・・・・我が軍の兵士が次々と離脱しております・・・・・・
奇跡の村の仕打ちに対する非難に堪えかねての行動かと」

サウザー
「世の非難を恐れるような兵などいらぬ
それに、アリの代わりなどいくらでもいる」

シン
「フ・・・・・・将星にとってはこの俺もアリに過ぎぬか・・・・・・
たいした自信よ」

サウザー
「シンよ・・・・・・貴様の星、殉星がいかに輝こうとも
この南斗の将星の前では霞むのだ・・・・・・口を慎め」

シン
「・・・・・・」

サウザー
「よいか・・・・・・これより俺に従わぬ野盗を駆逐する!
野盗の名はZ
俺の領地で好き勝手をしている愚かな連中だ
奴らを利用し、聖帝軍の権威を再び甦らせる!
逆らう者、そして降伏する者、例外なく殺せ!
帝王に一度でも背いた者の罪を世に知らしめてやる!」

シン
「降伏した者は・・・・・・軍に組みこめばよいのではないか?」

サウザー
「情を見せては天に君臨できぬ!
ラオウたち北斗の連中に付け入る隙を与えよう
シンよ・・・・・・貴様もいらぬ情は捨てることだ!」





サウザーは奇跡の村を壊滅させた

ただ一人の男・トキを始末するためだけに

破壊された村には 人々の悲鳴や嘆きがいつまでも響いた

あまりにも凄惨 あまりにも苛烈

そんなサウザーを恐れ 脱落する聖帝軍の兵士も数多くいた

だが サウザーは平然としていた

民が泣こうが 兵が恐れようが 帝王は滅びぬ

サウザーはすでに次の目標に向かっていた

南斗の同門・シンを招き 失った兵力を取り戻すと

すぐさま進軍を開始する

泣き喚く者 恐れる者は置いていくのみ

兵が足りねば 他の兵を圧するのみ

聖帝の行く道は 聖帝しか進めぬ


― 戦闘開始 ―


サウザー
「シン、お前の力が見たい
この程度の野盗ならば、わけもあるまい?」

シン
「フン、サウザーめ・・・・・・この非情さ、
己を帝王と信じるが故の振る舞いか」

サウザー
「ハート! シンに手助けは不要だ
お前は俺と来るがいい」

シン
「フン、奴が非情に徹するというならば
俺にはむしろ好都合だ
恐怖で支配された者たちは、簡単に転ぶ・・・・・・
俺の力を増大させるには、いい機会だ」



暴徒
「ヒッヒッヒ・・・・・・何が聖帝だ!
俺たちを敵に回して生きて帰れると思うな」

牙一族
「Zと牙一族、二大組織が手を組んだ今
オレ達に敵う者など、この世にはいねえ!」


サウザー
「野盗の親玉は、この村の中か」

サウザー
「この村を、今日より聖帝軍の支配下に置く
野盗でも民でも抵抗する者は例外なく殺せ!



牙一族
「バカめ、袋の鼠だーっ!」

サウザー
「罠にかけたつもりか? 下らぬ余興だ」



シュウ
「貴様ら、村の者に手を出すな!」

シュウ
「村を、救いに来てくれたのか・・・・・・?」

サウザー
「俺の威に伏さぬ野盗どもを殺しに来たまで
帝王を支えるのは血の粛清なのだ」

シュウ
「帝王の星が輝けば乱世は終息する・・・・・・
だが、あの非情さでは・・・・・・」



ジード
「牙の親父よ、貴様の策が当たったようだな」

牙大王
「ふっふっふ、ワシは頭がいいからな」


サウザー
「うろたえるな、聖帝軍に敗北はない
敵に背を向ける者は、この場で殺す!」

憲兵
「ヒイイ・・・・・・た、戦います!」



シン
「フン、ザコが何人束になろうと
この俺を倒すことは不可能だ」

憲兵
「シン様は、あの大軍を一人で・・・・・・
まるで鬼神だぜ・・・・・・」

サウザー
「帝王を畏れぬ野盗どもは残らず始末しろ
反逆を目論む者たちへの見せしめだ」

シン
「よかろう・・・・・・フッフッフ」

サウザー
「ハート、何を手間取っている
野盗を殺すか、俺に殺されるか・・・・・・」

ハート
「も、申し訳ありません、すぐに始末を!」

ハート
「ついていくべき人を間違えましたかね・・・・・・」



ジードを撃破

サウザー
「フッハハハ!
聖帝に従わぬ者に生きる資格はない!」

シュウ
「あの男の非情さは、民を苦しめるだけでなく
いずれあの男を自滅に追い込むだろう・・・・・・
しかしあの力! 乱世の光となるやもしれん
私はあの男の側にいてやらねばなるまい」


サウザー
「フン・・・・・・たいした活躍だな、シン」

シン
「この程度、どうということはない
さっさと奴らの親玉を片付けよう」


牙大王を撃破

憲兵
「サウザー様の下じゃ長生きできねえ・・・・・・
シン様、俺たちをアンタの軍に加えてくれ!」

シン
「フフフ・・・・・・拒みはせぬ、ついてくるがいい」

サウザー
「シンめ、己の力を誇示して兵を取り込んだか
シンもいずれ始末せねばならんか・・・・・・」



― 戦闘終了 ―

聖帝軍兵士
「あんな大軍を一人でやっつけちまうなんて・・・・・・
それに、サウザー様みたいに無茶言わねえし・・・・・・
シン様! 俺たちはあんたについていくぜ!」

シン
「フ・・・・・・すまぬな、サウザー
お前の兵がどうしてもというのでな
少しの間・・・・・・兵を借りるぞ」

サウザー
「フ・・・・・・シン、貴様のそのお遊びの始末
貴様の血で償うことにならねばよいがな・・・・・・」

シン
「せいぜい気をつけるとしよう・・・・・・
さらばだ、聖帝」

サウザー
「・・・・・・」

シュウ
「サウザー、お前の手助けがなければ村は壊滅していた
村人に代わって礼を言う」

サウザー
「シュウ、ちょうどいい・・・・・・
貴様にはシンの穴を埋めてもらおう
断れば、この場で村人を殺す!」

シュウ
「サウザー・・・・・・先の過ちを繰り返す気か?
このまま恐怖による支配を続けるのならば
シンだけでなく、更に多くの兵が離れるだろう」

サウザー
「・・・・・・」

シュウ
「私はお前の考えには賛同できない」

サウザー
「・・・・・・」

シュウ
「私はお前には従えない・・・・・・だが
人々や子供たちを恐怖で縛るお前のやり方
それを少しでも改めるというのであれば・・・・・・
南斗白鷺拳の力を貸そう」

サウザー
「・・・・・・取引というわけか・・・・・よかろう
貴様の村の住人は生かしておく」

シュウ
「サウザー・・・・・・」




第3話 仁星は光を残す



ユダ
「聖帝軍に加えていただき、ありがとうございます
その手土産と言っては何ですが・・・・・・
聖帝軍の切り崩しを計る不届き者を発見いたしました」

サウザー
「拳王軍め、こんな辺境にまで侵食してきたか」

ユダ
「はい・・・・・・しかし拳王は焦っていますな
野盗まがいの者を使って
我が軍の兵や民を力で従わせようとするとは・・・・・・」

ユダ
「どうそ、サウザー様のお好きなように料理を・・・・・・
なあ、レイ、お前もそう思うだろう?」

レイ
「くっ・・・・・・」

マミヤ
「レイ・・・・・・堪えて!」

サウザー
「妖星と義星が加わり我が陣容はさらに厚みを増した・・・・・・
フ・・・・・・拳王軍など、もはや敵ではない!」

マミヤ
「サウザー・・・・・・!
聖帝軍の・・・・・・貴方の兵や民が襲われているのよ?
早く助けてあげて!」

サウザー
「フフフ・・・・・・奴らの行為が凄惨であればあるほど・・・・・・
民どもの北斗に対する怒りは増大する
それに・・・・・・民は兵がいくら死のうが帝王は滅びぬ!」

マミヤ
「なんて事を・・・・・・
レイ・・・・・・どうすれば・・・・・・」

レイ
「マミヤ・・・・・・今はサウザーに従うしかない・・・・・・
俺たちの手で、できるだけ犠牲を減らそう」

サウザー
「お前たちも勝手な行動は慎むことだ
さもなくば、あの民のような末路をたどろう!」

マミヤ
「サウザー・・・・・・なんて人なの・・・・・・
人を人と思っていない・・・・・・」

シュウ
「違うのだ・・・・・・奴は誰よりも愛深きゆえに・・・・・・
その鋼の仮面を容易には外さぬ」

マミヤ
「シュウさん・・・・・・」





聖帝軍と拳王軍

世を二分する勢力同士の争いは日に日に激しさを増していた

先の戦でシンの予期せぬ行動にあったサウザーだが

新たにシュウを得たことで その力を増大させた

さらに 妖星のユダが

義星のレイとマミヤを連れてサウザーの傘下に入る

ラオウに対する駒は 着々と揃いつつあった

そんな中 ユダは聖帝軍の一角が拳王軍につこうとしていると密告する

サウザーは自軍を切り崩そうとしている拳王軍を

圧倒的な力で叩き潰すべく軍を発した

裏切り者も 裏切りを手引きする者も まとめて粉砕せねばならぬ



― 戦闘開始 ―


サウザー
「拳王軍の指揮を執っているのは
ラオウの犬・アミバか
ザコどもを皆殺しにして、あぶり出せ!」




「ひいい〜! 我らは聖帝軍とは関係ない
見逃してくれえ!」

ウイグル
「ん〜いい声だ・・・・・・いい気分だ
生贄どもの悲鳴は実に心地よい」

シュウ
「民の命は私が守る!
戦線を離れるぞ、サウザー!」

サウザー
「仁星の血が騒いだか、シュウ
フン、勝手にするがよい」



アミバ
「敵陣に一人で突っ込んでくるとは愚かな!
この天才アミバ様が返り討ちにしてくれる!」

シュウ
「たとえここで私が死んでも南斗の光は絶えぬ!
誰かがその光を受け継ぐだろう!」

サウザー
「誰かが、受け継ぐだと・・・・・・?」

シュウ
「死しても残る想いはある!
そしてその想いは・・・・・・人の心に引き継がれる!」


暴徒
「けけっ、他人の心配してる場合か!
その首もらったあ!」

シュウ
「ゆ、油断した・・・・・・
サウザー、民を、子供を・・・・・・頼む・・・・・・」


シュウ戦死

サウザー
「シュウ! バカな奴・・・・・・
民のため命を捨てるなど愚行の極み!」

アミバ
「オレは天才だ〜! シュウは討ち取った!
聖帝軍よ、オレに従うのが賢い生き方だぞ!」

ウイグル
「聖帝軍め、動揺しておる!
今よ、地獄を味わわせてくれるわ〜!」

マミヤ
「みんなが危ない!
私が助けにいくわ!」

味方将
「シュウが殺されちまったのかよ!
聖帝はダメだな・・・・・・拳王についちまうか?」

ユダ
「やはり聖帝軍の結束はもろい・・・・・・
まとめられる人材が必要か」

ウイグル
「聖帝の生意気な面
真の恐怖で歪ませてくれるわ〜!」

味方将
「聖帝軍もおしまいだ・・・・・・こうなりゃ
サウザーの首を土産に敵につくぜ!」


ウイグルと対決

ウイグル
「死んで他の者に希望を託すとは
シュウも負け犬そのものよ〜!」

サウザー
「貴様・・・・・・わが師より託された
この拳を受けても、同じことが言えるか!」

マミヤ
「サウザーがあんなに感情をあらわに・・・・・・」

レイ
「南斗鳳凰拳は一子相伝、伝承者を倒すことで
新たな伝承者が生まれる・・・・・・
サウザーもまた結果的に師を殺してしまった
それから、奴は愛を捨てたのだという・・・・・・」

マミヤ
「聖帝サウザー、なんて悲しい人・・・・・・
あの非情の裏にはそんなことが・・・・・・」


ウイグルを撃破
民を救出



「貴方はもしや救世主・・・・・・」


味方将
「サウザーのやり方は気にくわなかったんだ
俺は拳王軍につくぜ!」

サウザー
「俺はアリの反逆すら許さぬ!
裏切り者は、一人残らず殺せ!」


裏切った将を撃破

サウザー
「やはり帝王を支えるのは情ではない!
血の粛清だ!」

アミバ
「聖帝軍を瓦解させてやったわ!
もう一度言う、オレは天才だ〜!」


アミバ
「北斗神拳をも極めたオレに勝てると思うな!」


アミバを撃破

サウザー
「聖帝軍は揺るがぬ!
力こそがこの世を支配しうるのだ!」


― 戦闘終了 ―

サウザー
「愛は時に人を惑わす、心を乱す!
仁星とは・・・・・・どこまでも哀しく愚かな星・・・・・・!
師よ・・・・・・愛を貫く者はやはり死ぬ定めなのだ・・・・・・!」

聖帝軍兵士
「サウザー様、シュウの村の住人や子供はどうしやしょう
シュウもいないこってすし、殺っちまいますか」

サウザー
「・・・・・・貴様も俺を愚弄する気か!
死んだ者が託した望みを笑う気か!
帝王に二言はない・・・・・・シュウの村の民は生かす!
切り刻まれたくなかったら、俺の前から失せろ!」

聖帝軍兵士
「ひ、ひいい!」

村人
「サ、サウザー様・・・・・・
わ、我らを守ってくださったのか・・・・・・?」

ユダ
「・・・・・・サウザー様、シュウの死や兵の離反により
今、聖帝軍は戦意を失いかけています
ここは人望のある者を担ぎ上げ・・・・・・
軍勢の結束を計るのが得策かと」

サウザー
「どういうことだ・・・・・・」

ユダ
「マミヤを南斗の慈母星に仕立て上げるのです
マミヤは南斗の慈母星と瓜二つ
それに多くの民があの女を慕っております
あの女を旗頭にすれば、士気も上がるでしょう
なに、実権はサウザー様が握っていればよいのです・・・・・・」




第4話 天をつかむ将星!



ユダ
「南斗の旗の下にこれだけの兵が集まるとは・・・・・・
マミヤを南斗の慈母星にした甲斐があったというもの
フフ・・・・・・やはり我が知略に外れはない!
ラオウを初めとする北斗の連中も
聖帝軍・・・・・・いや、今や名を改めた南斗軍の敵にあらず!
マミヤ・・・・・・南斗の慈母星の代役、ご苦労・・・・・・
お前のおかげで南斗は絶大な力を手に入れた
サウザーも大いに褒めていたぞ」

マミヤ
「私はサウザーに手を貸したのではない・・・・・・
この戦いが終われば戦乱も終わる・・・・・・
それを信じて戦うのみよ・・・・・・」

レイ
「俺も大切なもののために戦う・・・・・・
サウザーのためではない・・・・・・」

シン
「俺はサウザーをも凌ぐ力を得た
だが、それでも愛は奪えなかった・・・・・・
力による支配では人の心はつかめぬ
サウザーはまだ気付かぬのか・・・・・・」

ユダ
「マミヤを慈母星に仕立てたものの・・・・・・
将たちの心はすでnサウザーから離れつつある
だが、サウザーはそれでも帝王の道を突き進もう・・・・・・
フフフ・・・・・・真に哀しき星は、将星!」





己の思惑によって動く衛星たちを牽正するため

サウザーは南斗の慈母星としてマミヤを迎えた

求心力を再び得たサウザーは 聖帝軍の名を南斗軍と改める

そしてサウザーは世に高らかに宣言する

南斗正統血統の慈母星と この聖帝がいる南斗軍こそ

乱世を治めるのにふさわしい

それは 北斗勢との全面戦争の号令でもあった

決戦の機運が高まる中 サウザの脳裏にシュウの死に様がよぎる

なぜシュウは死んだ

なぜ師は死んだ

なぜ人は哀しみしか残らぬ行いを繰り返す

サウザーは首を振り 前方の大軍をにらむ

敵はラオウ そして北斗の兄弟

心に迷いがあっては勝てぬ

南斗の先人の悲願を達成する機を 逃してはならない


― 戦闘開始 ―


サウザー「南斗最後の将も俺の手に落ちた
あとは北斗を滅ぼすのみ・・・・・・フハハハハ!」

マミヤ
「シュウさんの村の子供たちを
助けてくれたそうね・・・・・・ありがとう」

サウザー
「ぬ・・・・・・」


サウザー
「北斗の影に怯えてきた南斗の先人たち・・・・・・
だがそれも今日終わる!」

シン
「北斗が絶えたとき乱世も終わるか・・・・・・
だが再び乱が起きればどうする」

サウザー
「何度でも潰すまでだ、シン
そこで流された血がまた帝王の支配を支える」

シン
「それが将星の宿命ならば・・・・・・
なんと哀しい星よ・・・・・・」



サウザー
「レイ、わかっているな?
逆らえば貴様の妹は・・・・・・」

レイ
「・・・・・・この戦いに勝って貴様は何を得る?
勝利の先にあるのは虚しさと孤独のみだ」

サウザー
「フン・・・・・・由来、帝王とは孤高な存在
帝王の世は粛清によってのみ成り立つのだ」

レイ
「サウザーの歩む道は、冷たく孤独な帝王の道
だが、それは真の望みではないはずだ・・・・・・」



レイ
「なんだ・・・・・・?
マミヤがいるエリアの門が開いたぞ!」

ジャギ
「ヒハハハハー! 南斗の慈母星はあそこだ!
殴りこんで、ぶち殺せーっ!」

レイ
「マミヤが危ない!」

シン
「敵をおびき寄せる罠・・・・・・
ユダの考えそうなことだ」


ジャギを撃破

ユダ
「サ、サウザー様!
これではせっかくの我が策略が・・・・・・」

サウザー
「ユダ! 帝王の戦に策略など無用だ!
俺のほかはすべて下郎よ! フハハハハ!」

ユダ
「下郎・・・・・・ッ!?
フ・・・・・・出すぎたマネをいたしました」



ケンシロウ出現

ケンシロウ
「レイ、俺はお前とは戦いたくない」

レイ
「それは俺とて同じこと・・・・・・だが!
俺はお前を倒さねばならん!」

シン
「・・・・・・ケンシロウは俺に任せろ
奴とは決着をつけねばならん!」


シン
「久しぶりだな、ケンシロウ
ここで決着をつけてやる!」

ケンシロウ
「いいだろう・・・・・・来い!」


ケンシロウを撃破

トキ出現


トキ
「人々の未来を光あるものにするため・・・・・・
この戦いで、サウザーを倒す!」

ユダ
「フッフッフ! トキ、貴様に逃げ場は無い!」

サウザー
「乱世の終焉は帝王の支配によって成る!
愛など無用、必要なのは圧倒的な力のみ!」

トキ
「ならば私は、愛を掲げて戦おう!」


トキを撃破

トキ
「私がここで倒れようとも、私の内にある
人々への想いは生き続ける・・・・・・
サウザーよ、乱世をねじ伏せる帝王の拳も
この一握りの心を砕くことはできぬのだ・・・・・・」


ジャギ再登場

ジャギ
「キサマらはオレ様を怒らせちまった!
もう後悔しても遅いぞ! ファハハハー!」


ジャギ、核を起動させるため進軍開始
阻止するため、後を追う



ジャギ
「邪魔をするなーっ!」


ジャギを撃破

ラオウ登場


ラオウ
「時は来た・・・・・・」


ラオウと対決

サウザー
「ラオウ、貴様の拳ではこの聖帝を倒せぬ!
この地で、北斗神拳は終焉を迎えるのだ!」

ラオウ
「シュウの村の子らに情けをかけたと聞く
愛を捨てきれぬうぬに負けるはずもないわ」

サウザー
「違う! 愛など、とうに捨てたわ!


ラオウを撃破


サウザー
「北斗、敗れたり! 天空に輝く極星は
この聖帝サウザーの将星、ただ一つ!」



― 戦闘終了 ―

南斗軍兵士
「サウザー様・・・・・・祝賀の用意、整いました」

サウザー「これは南斗の先人達にささげる戦勝の儀式!
豪壮かつ優雅な宴にしろ!」

南斗軍兵士
「はっ!」

サウザー
「ついに北斗は滅び、南斗が世を征した・・・・・・
師よ、天よりこの宴をご覧あれ・・・・・・」

南斗軍兵士
「せ、聖帝様!」

サウザー
「どうした? ユダたちにも早く来るよう伝えろ」

南斗軍兵士
「それが・・・・・・ユダ様を始め、南斗の将達が次々と反逆!」

サウザー
「なんだと・・・・・・」




最終話 愛深きゆえに戦う!



サウザー
「南斗の将が・・・・・・すべて裏切るとは・・・・・・」

南斗軍兵士
「申し上げます!
ユダの軍勢が居城の側まで来ております!
聖帝様に申し上げたいことがあると・・・・・・」

サウザー
「ユダ! よくもぬけぬけと・・・・・・」

ユダ
「サウザー様、今までご苦労でした
極星は瞬く間にその光を失い、地に落ちる運命でしたな」

サウザー
「貴様はもう少し賢いと思っていた
聖帝を支えるは・・・・・・どんな反逆も許さぬ血の粛清だ!」

ユダ
「あなたは所詮、裸の王に過ぎないのです!」

ユダ
「さて・・・・・・
そんなあなたの最期にふさわしい場所を用意しました
来なさい・・・・・・そして死ぬがいい!
この世でもっとも強く、美しい男の手によって!」

サウザー
「死、別れ、裏切り・・・・・・
こんなに哀しいのなら・・・・・・苦しいのなら・・・・・・
・・・・・・師よ、やはり俺は愛などいらぬ!」





マミヤはサウザーの圧制を止めるため反旗を翻した

ユダもマミヤの人望を利用し 己の野望を果たすために寝返った

それだけではない

義星のレイも 殉星のシンも 将星に逆らう選択をした

聖帝の下 南斗の下 世は治まろうとしていた

それを覆すこの愚かなる振る舞い

その根源とは何だ

愛か 哀しみか 死者から託された想いか

ならば 愛も哀しみも想いも打ち砕くのみ

俺は消して退かぬ 媚びぬ 省みぬ

孤高の帝王・サウザー

非情の将星・サウザー

いかなる状況にあろうとも 彼に後退はない



― 戦闘開始 ―


サウザー
「ユダが裏切ったか・・・・・・妖星の性よ
よかろう、貴様の無惨な死が将星を輝かす!」

ユダ
「違うな・・・・・・妖星は将星をも堕とす知略の星
見よ、現に貴様はおびき寄せられた!」


シン
「行くぞ! 遮二無二突き進め!」


シンと対決

シン
「力では手に入らないものがある!
富も権力も、愛の墓標に過ぎぬのだ!」

サウザー
「ならばその墓標の上に一人君臨するまで!
それが一子相伝の鳳凰拳伝承者の道!」


シンを撃破 撤退


レイ
「みんな・・・・・・俺に力を貸してくれ!」


ユダ
「どんな星も妖星より輝けぬ
この知略を歴史に刻み込んでやろう!」

ユダ、工作活動を開始


ユダ
「どうした?そんなに俺が美しいのか?」

憲兵
「敵軍はなんと生き生きしているのだ・・・・・・
軍を率いる将の違いなのか」

ユダ
「言え! この世で一番美しいのは誰だ!」

憲兵
「我らは聖帝様のために尽くしてきた・・・・・・
だが、労われたことなど一度もない・・・・・・」

ユダ
「俺の手で哀れに醜く死ぬのだ!」

憲兵
「サウザーが倒れりゃ、恐怖の支配も続かねえ
今のうちに裏切っちまうか・・・・・・」


ユダの挑発により聖帝軍動揺

レイと対決


レイ
「サウザー、貴様にはわかっているはずだ!
人のぬくもりを! 愛の尊さを!」

サウザー
「俺はぬくもりを殺し、将星の宿命を託された
その帝王の定めこそ、唯一尊いものよ!」


レイを撃破

※ユダの工作を妨害できた場合


サウザー
「捉えたぞ、ユダ!
貴様の策はならぬ!」

ユダ
「くっ・・・・・・下衆な奴らめ・・・・・・」


※ユダの工作を妨害できなかった場合

憲兵
「サウザーの時代も終わりだ・・・・・・
もう付き合ってられねえ」

ユダ
「フフフ・・・・・・フハハハハハハ!
我が知略は無欠! 将星堕ちよ!」



ユダと対決

ユダ
「力に怯えた配下は媚び、そして・・・・・・
力で支配した世界は、脆く崩れる
そう、貴様の天とは絵空事に過ぎぬ!
俺が代わりに創ろう、真の南斗の天下をな」


ユダを撃破

ユダ
「フフ・・・・・・非情の帝王を謳いながら
貴様は愛を捨てきれていない・・・・・・
貴様は半端な男・・・・・・帝王ではない・・・・・・
ピ、ピエロに過ぎぬわ・・・・・・」



味方将
「もう戦いをおやめください、聖帝様!」

サウザー
「まさか、貴様らまでも偽りの慈母星に・・・・・・
人は愛に惑わされて、過ちを犯す・・・・・・!」


マミヤと対決

サウザー
「ここまでだ、偽りの慈母星!
極星は二つといらぬ!」

マミヤ
「南斗の将でなくても人は導けるのよ!
そう、愛があれば!」


マミヤを撃破

サウザー
「やはり愛など無力! 愛など不要!
帝王の前に朽ちろ! 偽善者よ!」

レイ
「そうはさせん!
貴様の相手は俺たちだ!」

マミヤ
「まだよ、まだ私は死ねない・・・・・・!」

シン
「サウザーよ、俺は殉星・・・・・・
愛のために戦い続ける」

レイ
「マミヤを守るため・・・・・・
俺はたとえ死すとも戦う!」

サウザー
「ぬおおお! なぜだ、なぜ戦える!
貴様らの体はすでに砕けているはず!」

シュウ
「苦戦しているようだな、サウザー
これが力と恐怖の支配の行き着く先だ」

サウザー
「シュウ!? なぜ貴様が生きている!?
地獄から俺を笑いに来たか!」

シュウ
「俺の民と子供たちをお前は守ってくれた
その借りを返しに来ただけだ
サウザー、この戦いに勝ち、ともに笑おう」

サウザー
「なぜ助ける? なぜ命を賭ける?
なぜ俺とともに戦う!?」

シュウ
「お前を支える光になりたくてな
光集まれば、将星はあまねく世を照らす」


シンと再戦

シン
「愛を理解しようとせぬ貴様には・・・・・・負けん!」

シン
「まだ死ねん・・・・・
この世が変わるまでは・・・・・・!」

シンを撃破


レイ
「貴様には俺の体は砕けても・・・・・・
俺の心は砕けぬ・・・・・・!」

レイと再戦

レイ
「俺は何度でも立ち上がる!
マミヤのために!」

レイを撃破


憲兵
「伝令!
マミヤを発見しました!」

マミヤ
「行くわよ、みんな!」


サウザー
「反逆者を滅ぼすのみ・・・・・・
それが聖帝の生き方! 俺は退けぬ!」

マミヤ
「サウザー、何て悲しい人なの・・・・・・
貴方の愛・・・・・・私が受け止める!」


マミヤを撃破

サウザー
「師よ、ご覧あれ!
ついに将星は天に一つ輝く星に・・・・・・!」

マミヤ
「・・・・・・くっ・・・・・・私は・・・・・・貴方を・・・・・・」

サウザー
「なっ!? まだ立ち上がろうというのか!?」


― 戦闘終了 ―


サウザー
「何が貴様らをここまで・・・・・・」

マミヤ
「大切な人を助けたいという人々の心 愛の力よ・・・・・・
貴方も戦いの中で愛を示した・・・・・だからこそ
あ・・・・・・貴方は勝つことができた」

サウザー
「バカな 俺は愛など捨てた」

マミヤ
「じ・・・・・・じゃあ あれは何」


マミヤが指差す方向にあったのは、勝利に沸くサウザーの配下の者達。
そしてシュウの姿。


マミヤ
「望む望まないにかかわらず 人は常に愛に守られている
愛を捨てることなんて・・・・・・できない」




民衆
「聖帝様 万歳! サウザー様 万歳!」

聖帝十字陵の頂上にいるサウザーに向け、歓声を送る部下や民たち

シュウ
「この十字陵は乱世の墓となったな」

シュウ
「さあ 手くらい振ったらどうだ」


シュウに促され、民衆のほうへと振り向くサウザー



その瞬間、サウザーの夢が覚める
眼下には民も、シュウの姿もなく、ただ占い師の水晶球が転がっていた。
と、そこに部下の一人が階段を駆け上がってくる。


聖帝軍兵士
「聖帝様 シュウ率いるレジスタンスが動き出しました」

サウザー、無言で部下に下がるよう命じる

聖帝軍兵士
「・・・・・・はっ」



サウザー
「この世に極星はただ一つ 極星は他の星とは相容れぬ」

サウザー
「ならば 愛も想いも捨て 反逆者を掃滅するのみ」

サウザー、水晶玉を叩きつけて割る
仮面で顔を隠し、ゆっくりと十字陵の階段を下っていく―――。




END