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ベラ



登場:TVアニメ版(38話)
肩書:囚われの女拳士
流派:蘭山紅拳
CV:戸田恵子

 蘭山紅拳を使う女拳士。先代伝承者であるの遺言に従い、女の身でありながら拳を伝承。しかしあらゆる拳法家を捕えるという拳王の意向により、現在はと共にカサンドラに囚われている。TVアニメ版オリジナルキャラクター。

 ケンシロウが女を殺せないという理由から、ウイグルよりケンシロウ抹殺のための刺客に抜擢。母を人質に取られ、更に成功の際には蘭山紅拳の極意書返すという条件を呑み、ケンシロウへと挑んだ。しかし、戦いの最中に自分よりも子供の命を守ろうとするケンシロウを姿を目にし、もはや戦うことができなくなり降伏。その後、ターゲルに母を殺され、そして自らも黒掌十字拳の前に敗れ去った。




アニメ北斗の中でも珍しい女性拳士。今でこそセガサターン版北斗のザキ、真救世主伝説のレイナ、レイ外伝のカンナ、リンレイ等、様々な女性拳士が登場したものの、当時の北斗の女性拳士といえばベラのものだった。パトラ?誰だそりゃあ。

 その強さもなかなかで、カサンドラに捕らわれている拳士の中でも最上位に位置しているのではないかと思う。ただ女だから仕方ない部分もあるかもしれないが、どうも攻撃に威力が感じられなかった。「その破壊力は計りしれない」という蘭山紅拳の解説は一体なんだったのか。まあ、父が死んだ中学生頃から拳を学び始めたようだし、まだまだ修行不足なのだろう。逆に言えば、たったそれだけの期間でここまで強くなれた事をほめるべきか。あと3年…3年あればターゲルにも勝てたかもしれない。

 しかし、女拳士やフラメンコな拳法も相当なインパクトだが、その奇抜な容姿もまた破壊力抜群だ。黄緑の髪に紫の口紅。まさに80年代のレディースそのものである。拳を伝承する前の彼女は、どちらかというと地味目な少女に見えたのだが……一体彼女の身に何があったのだろうか。いや、何がというか、まさにその「拳法」がその最大の理由だろう。これから女性としてどんどん磨きをかけていこうといううら若き少女が、ある日突然ハゲた親父から「おまえ伝承者な!」と告げられ、貴重な青春時代を全て拳法修行に費やす羽目になったのだ。そりゃグレるよ。


 尚、これは完全に私の妄想だが、彼女はアニメ版でシンの右腕として登場したジョーカーの妹なのではないだろうか。
 まず二人は容姿がとてつもなく似ている。同じ黄緑の髪。異様に派手な衣装。そしてその服に施された刺繍もどことなく似ている。そしてどちらも忍者キャラが如き瞬間移動を可能とする軽功術の持ち主であり、そのスピードを生かした戦法もソックリだ。本来は武器ではないものを投げて相手を攻撃するという点も一致する(ジョーカー:トランプ/ベラ:薔薇)。
 そもそも、蘭山紅拳の先代伝承者であるベラパパが、もうすぐ死ぬとなった時になってようやくベラを次期伝承者に指名したというのはおかしい。かわいい一人娘に拳法を継げなどと鬼畜な遺言を残すくらいだ。どうしても蘭山紅拳を途絶えさせてはならないという思いがあったのだろう。ならば、病気になるもっと前から後継者を育てていなければおかしい。そしてそれこそがジョーカーだったのではないだろうか。ジョーカーは既に蘭山紅拳を殆ど修得していたが、世界が滅亡したのを機に、新たな人生の模索のために家を出た。そしてシンと出会い、南斗の門下へと入り、蘭山紅拳をベースとした南斗翔天拳を新たに創始したのだ。そして次期伝承者と決めていた息子を失ったことで、ベラパパは仕方なく残ったベラに拳の伝承を託した……なんていう説はどうでしょう。