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ソフィー



登場:第47〜52話
肩書:ギーズの妹
CV:田中理恵(アニメ)
   松岡由貴(ぱちんこ)

 シャルル・ド・ギーズの妹。上海生まれのユダヤフランス人。

 ニュルンベルク法によってユダヤ人の異人種間での結婚が禁じられたため、ドイツ人の恋人ペーターと共に、兄のいる上海に逃げようとした。だがシベリアにてマルローに襲われ、ペーターと、身篭った子供を失い、そのショックで記憶喪失となった。
 上海に来た後、フランス陸軍病院に入院していたが、ギーズから護衛につけられた拳志郎秘孔・忘神を突かれ、記憶を徐々に回復。足の向くままに沙発花園にある生家へと訪れるが、その事をマルローに知られ、口封じのために殺されそうになるも、拳志郎によって命を救われた。その後、記憶が完全に蘇り、駆けつけたギーズと念願の再会を果たすが、その直後に張太炎の手によって病室を爆破され、死亡した。

 TVアニメ版ではペーターと共に上海へと到着するも、マルローに追われて生家の中へと逃亡。ペーターを殺され、自らも殺されかけたが、寸前で駆けつけたギーズによってその場は救われるというエピソードになっていた。




 愛を引裂く理不尽なる法からの逃避行。そして恋人とお腹の子との哀しき別離。まるでどこかの映画にありそうな哀しき人生を歩んだ彼女に待っていたのは、理由無き爆殺という無慈悲なる最期であった。なんで彼女を殺した張太炎が、拳志郎に朋友呼ばわりされているのか、今でも私は納得がいっていない。

 しかし彼女の死に関しては、拳志郎にも非がないわけではない。拳はギーズから、ソフィーを安全なところに匿って欲しいと命を懸けた願いを受けている。マルローに命を狙われた際は見事にその約束を果たしたわけだが、正直そのマルローを殺したことで気を抜いてしまったのだろう。病院の入り口でギーズの到着を待つというどうでもいい理由のため、一瞬病室を離れたことで、張太炎にソフィーの見舞いを許してしまうという失態を犯した。そもそもギーズのすぐそばにいた人間がペーター殺しの犯人だった以上、彼女の素性や居場所を知っているものの中にもまだ敵はいるかもしれないのだから、すぐに居場所を変えるべきだった。これは明らかな拳志郎のミスである。まあ・・・兄ギーズも暫くの後に死んでしまうわけだから、恋人やわが子の待つ天国に一足先に行ったのだと考えると・・・・ちょっとは救われた感じに思えるかな。

 ちなみにアニメで彼女の声を当てたのは、田中理恵さん。そう、拳志郎の声である山寺宏一氏と2012年に結婚された方だ。そういう眼で見ると、沙発花園で拳志郎がソフィーを涙しながら抱擁するシーンも、また違った見え方になりますね。もしかしたらこの蒼天の拳での共演も、二人の間に影響を与えたのかもしれない。