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ツバメの親子



登場:蒼天の拳(第178〜183話)
   蒼天の拳REGENESIS
肩書:飛燕が助けたツバメの親子

 流飛燕が助けたツバメの雛と、その親ツバメ。巣から落ちていた雛を飛燕が救ったところ、親ツバメもろとも飛燕になついてしまい、以後教会でエサをもらい育てられていた。
 飛燕がヤサカに捕らえられた後、その監禁場所に親ツバメが登場。飛燕の思いを汲み取るかのように、十字架のペンダントを咥え、それを拳志郎達のもとへと届けた。その後、再び飛燕の元へと舞い戻り、飛燕に止めを刺そうとしたヤサカの視界を遮り、叩き落されて命を失った。




 流飛燕は当初「死鳥鬼」と呼ばれていた。それは死地に向かう前に自らの身体を血化粧で染め上げる優雅なる鶴。しかし拳志郎と戦った後、飛燕の身体を覆っていた血の臭いは消え去り、久しぶりに会った文麗はその変わりように驚いていた。拳志郎やエリカとの出会いが、飛燕を血塗られた道から救ったのである。そして飛燕はこのツバメと出会った。それは偶然ではなく、血塗られた死鳥鬼から、自らの名でもある「燕」へと生まれ変わったことを示す天の導きだったのだ。

 そしてそれは、飛燕の使う極十字聖拳をも変えた。死鳥鬼だった頃の飛燕が使っていたのが「死鳥血条斬」などというおどろおどろしい名前の奥義だったのに対し、燕と出会った後のヤサカ戦で彼が見せたのは「燕舞斬」。それこそがまさに飛燕本来の拳であり、それを彼に思い出させたのがこのツバメ―――雛を護るために宙を切るが如く舞う親ツバメの姿だったのではないかと私は思う。