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よう



登場:蒼天の拳(第11話〜)
   蒼天の拳REGENESIS
肩書:潘光琳の右腕
CV:有本欽隆(アニメ蒼天の拳)
   檜山修之(REGENESIS・ぱちんこ)

 青幇幹部の一人。潘光琳の右腕。二丁拳銃での早撃ちを得意とする。

 かつて上海にその名を轟かせる存在だったが、青幇の衰退と紅華会の隆盛によって追い込まれ、捕われの身に。処刑遊戯に3度出場させられ、体中に火傷を負い、全身に包帯を巻かねば生きられない身体となってしまった。
 その後は息子である子英の稼ぎで生きながらえていたが、上海に再上陸した拳志郎と再会を果たし、青幇の現状を報告して再興のために行動を開始。自ら処刑遊戯に出ることを志願し、拳志郎が包帯を巻いて成り代わって出場するという黄西飛抹殺作戦を展開し、作戦中に拳志郎の正体がバレそうになったときは自分の命を捨てて助けようとした。その後、シャルル・ド・ギーズからの情報により、潘光琳が生きていることを知り、拳志郎らとともに公肇山荘から潘を救い出した。

 青幇が復活した後は、再び潘の右腕として活躍。潘が銃弾を受けて青幇の御大を退いた後は、その後釜に玉玲を推薦した。

 日中戦争が始まった際には、坊主達に頼まれ、大きな仏像を船で寧波まで運ぶ仕事を請け負った。





 何故か最後まで下の名前が判明することは無かったが、息子の子英と共に拳志郎に次ぐ長期レギュラーを務めた葉さん。この作品で彼に与えられた役割は、その全身の火傷という容姿をもって、青幇の現状がいかに無残なものであるかを読者に伝える事であった。そしてそれは十二分に果たせたと思う。しかし・・・青幇復活の日の会合を見ると、集まった幹部達は皆一様に綺麗な身体をしていた。紅華会幹部達みたいに義手になったり、眼帯や車椅子どころか古傷すら確認できない。葉だけが異常なまでの大怪我をしていたのだ。生き永らえた者の中では、葉さん一人だけが惨い日々を送っていたのだろうか。もしかしてかなり要領悪い人なのか?いや、もしかしたら紅華会が襲撃してきた際、葉が得意の二丁拳銃で奮闘して敵をひきつけたおかげで、他の青幇の者たちが逃亡できたのかもしれない。うん、そういうことにしておこう。

 明確に語られた事はないが、青幇復活の場で潘の横に座っていたり、怪我で動けなくなった潘が青幇の跡目を任せようとするなど、組織の実質上のナンバー2であることは間違いない。実際、武器(拳銃)ありでの強さということになればおそらく青幇最強だろうし、通常は全身の70%を火傷すれば死ぬといわれる中で、全身漏れなく火傷状態であるにもかかわらず割と元気というタフネスさも尋常ではない。あんな姿になってもボスの側近を務める資質は十分にあると言えるだろう。逆に言うと、あんな包帯マンが最前線でやらなきゃいけない青幇の層の薄さも心配ではあるが。

 そんな粋でタフガイな葉さんではあるのだが、青幇が復活するまでの彼の振る舞いは目を覆いたくなる有様であった。家に訪れた紅華会のチンピラ相手に甘んじて辱めを受けたり、裏切った元舎弟の張相手にボコられて敬語を使ったりする姿には、元青幇大幹部としてのプライドは欠片もなかった。なぜそこまで卑屈になってまで彼は生きようとしたのか。
 おそらく、彼は死に場所を探していたのだと思う。面子を優先して自害する道もあっただろうが、それよりも一人でも多く紅華会の幹部達を道連れにしてやろうと考えていたのだろう。群衆に紛れて密かに生き残っている仲間達に青幇復興の可能性を託し、その礎になるためだけに生にしがみついていたのだ。そして結果的に、その執念が功を奏した。拳志郎との再会である。もし拳が葉と出会えていなければ、あれだけスムーズに紅華会殲滅へと動けなかっただろう。拳志郎が潘の居場所のヒントを掴んだときも、葉親子がすぐに公肇山荘にアタリをつけていなければ、潘は龍虎闘で唐揚げにされていた筈だ。葉がどれだけの醜態を晒してでも命をつないだ事が、青幇の復活という奇跡を起こしたのである。