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コマク



登場:原作(78〜81話)TVアニメ版(54〜56話)、ラオウ外伝等
肩書:ユダの手下
流派:鉱支猫牙拳
CV:千葉繁(アニメ北斗の拳・AC版・リバイブ)
   宮澤正(天の覇王)

 ユダの配下の一人。かなり小男の老人で、諜報や工作といった任務をこなす。マミヤ死兆星を見ているという情報を掴み、ユダに報告した。

 ユダがマミヤの村に向かった際には、ダムの爆破という任務を与えられ、それを実行。村の中に水を流れ込ませることで、レイに不利な地形を作り出した。その後、水に毒を混ぜて村人を一網打尽にしようとするが、駆けつけたケンシロウに阻まれて失敗。毒を飲まされた挙句、それを吐こうとして指を突っ込んだところを蹴飛ばされ、自らの手を後頭部に貫通させられて死亡した。


 TVアニメ版では、マミヤを拉致してくるようユダに命じられ、部隊を率いて村を襲撃。ゴーギャンシカバといった手達を使いマミヤを捕らえるも、心霊台から復活したレイによって妨げられた。

 ダムでは毒を流そうとするシーンは無し。代わりに鉱支猫牙拳という拳法を用いてケンシロウと戦い、そこそこ善戦したものの、バランスを失う秘孔を突かれ、ダム上から落下しながら爆死した。


 『ラオウ外伝 天の覇王』では、ダガールの副官として登場。城に出向いてきたレイナを罠へ誘い込み、ダガールとのコンビネーションによって捕獲に成功した。




 木人形狩り隊のハブと並ぶ小柄キャラ。見た目的にはコマクの方が更に一回り小さそうだ。アニメのキャラクター設定図には「身長は150cmくらい」との記述があるが、アニメ版の彼は原作よりも大き目の体格になっているので、あまり参考にはならないだろう。実際は多分1mも無いと思う。

 アニメ版では鉱支猫牙拳という拳法を使い、ミャオミャオ叫びながら攻撃するというネコキャラ設定に。こんな汚いネコ、嫌だなあ。あと原作の死に方もちょいグロだったが、アニメでは爆死した際に目玉がカメラに向かって飛んでくるというスーパーグロになっている。嫌だぁ。


 作中で彼が担当したのは、諜報や工作といった仕事だった。それも中々に優秀なようだ。特にマミヤが死兆星を見ている事を突き止めたのは凄い。その情報を知り得るには、マミヤとトキの夜営での会話、もしくはメディスンシティーに向かう前のケンとトキの会話、この何れかの場面に居合わせなければならないからだ。

 もし聞き耳を立てれる程の距離にいたなら、トキに察知されていただろう。そうならなかったという事は、彼はかなり離れた所から会話を盗み聞くことができた。つまり異常なまでの聴覚の持ち主と考えられるのだ。「コマク」という名も、そこから来ているのかもしれない。

 ちなみにアニメやACゲームの影響もあって、身軽さが武器というイメージが持たれがちだが、実はコマクが原作でそのような動きをしたことはない。柱にしがみついたり、ダムをシャカシャカと登ったりしているので、どちらかというとヤモリのような張り付き能力の持ち主と考えられる。どこにでも張り付ける能力と、超人的な聴覚。これ以上に諜報に向いた人材はいないかもしれない。そりゃあユダも重宝しますわ。諜報だけに。



●あれだけの毒で本当に全滅できたのか?

 コマクは村に流れる水に毒を流し、村人たちを全滅させようと画策していた。しかし果たしてあの程度の量で全員を毒殺することなど可能だったのだろうか。素人ながら頑張って計算してみよう。

 世界最強クラスの毒であるボツリヌストキシンの致死量が、体重1kgにつき1マイクログラム。ビンの大きさ的に内容量は100ml=100g程度と思われるので、もしあれにボツリヌスキトシン100gが入っていたとするなら、1億kg分の生物を殺すことができる。あの時代の村人は皆痩せているだろうから、平均体重60kgとして、100000000÷60=1666666。つまりあの瓶1本で166万人以上の人間を殺せるということだ。

 問題は、あの水流に流してどれだけ希釈されるかだ。仮に貯水された状態で考えるなら、現在の日本最少のダムの貯水量が50000立方メートル=5000万リットルなので、あのダムも同程度として考えた場合、毒は100÷50000000000=0.00000002%にまで薄められる。これでは2kg分の生物しか殺せない事になるので、村全滅どころか一人も殺せない可能性が高い。これが水流に混ぜた場合どうなるかは全く想像がつかないが、そもそも村に流れ着くまでに地面に吸収されるなどして薄まりそうだし、おそらく全滅は難しかったのではないかと思われる。

 それ以前にあの村、ユダもいたけどそれは大丈夫だったんですかね?