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泰山流殺網拳
たいざんりゅうさつもうけん



流派: 泰山流
使用: ガライ&ケペル (対 レイ)
登場: レイ外伝


 『北斗の拳 レイ外伝 蒼黒の餓狼』に登場したガライとケペルが使う拳法。ガライの投網によって複数の人間を捕らえ、それを武器として闘うという残忍な戦闘術。攻撃を喰らった者は勿論、網に捕えられた者達も致命的なダメージを受ける。

 レイとの闘いにおいて、アスガルズルの用心棒たちを網に捕らえて叩きつけるも、回避されて失敗。だが次は女戦士の集団であるエバズ・ヴァルキリアを"武器"とすることで、もしレイが避ければ女たちは叩きつけられて死ぬと脅迫。回避が許されなくなったレイに攻撃を炸裂させ、大ダメージを与えた。
 だがその後、ガライはケペルが操っていることをユウに見抜かれ、そのツールであるベルを奪われて破られた。





 中々…いや相当エグい拳法である。ようこんな事考えつくよね。心優しい奴にほど効果を発揮するってのもまた厭らしい。泰山流って天狼拳も含めて結構人道的に問題がある拳法が多い気がするなあ。


 しかしこれ、「人を武器にする」ってのは流石に必須事項では無いと思うんですよね。だって周囲に人間が居ない事だってあるじゃん。その場合、ブゾリよろしく人間のストックを持ち歩いてないと使えないじゃない。だから本来は周囲にあるものを何でも良いので網に入れて武器にするスタイルなんじゃないかなあ。木とか石とか不法投棄された家電とか、その時々で利用できるものを利用する環境利用闘法なのではないかと。


 だが良い重しが見つからなければ威を発揮しないし、そんなリスクを抱えてまでデケぇ網を持ち歩く意味が解らない。故にこんな非効率的な拳法を選ぶ者など、普通はいないだろう。

 だがアスガルズルのような人口密集地であれば話は別。この拳が最も威を発揮する「人間を武器にする」という選択をいつどこでも行えるからだ。だからこそガライ……いや操縦主であるケペルは、人口の多い街が戦場である事を踏まえ、オワコン扱いされていたこの拳法をガライに修得させたのかもしれない。


 人が多ければ多いほど真価を発揮するが、それは同時に多くの人が傷つくことを意味する。「ネット」は実に恐ろしいものですね。