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[第84話]
南斗の逆襲! 
風の旅団よ最後の将を守れ!!


 岩山の上に構えられた青色の城に、一匹の白いハヤブサが舞い降りた。その城の主、風のヒューイに届けられたのは、リハクという男からの伝書であった。北斗に風雲あり。五車星立つべき時が来た。ヒューイ、そしてその弟であるシオン。彼等が率いる風の旅団が、今動きださんとしていた・・・

 荒野にキャンプを張る拳王軍の一団。突然の砂風に悩まされる彼等であったが、彼等を襲う本当の不幸はその風の向こうからやってきた。風の旅団。その兵力は、まさに風の如く彼等を屍の山へと変えていった。そしてリーダーである風のヒューイの拳、五車風裂拳は、彼等の団長を一瞬にして切り刻んだのであった。自らに弓を引くその軍団の正体を、拳王自身もまだ掴めないでいた。

 荒野のとある町では、拳王新兵隊と名乗る男達が、村人を相手に拳王軍団への募集をかけていた。水も食べ物も喰い放題という甘い誘惑に、次々と入隊の意思を示す若者達。しかしそんな中、彼等を止めようとする一人の老人が現れた。老人は、拳王軍に息子二人を殺されたという過去を持っていた。拳王軍に入隊するために村を出たその二人の息子は、散々惨い扱いを受け、殺されてしまったというのである。老人を追い払わんと、暴力に出る拳王軍。だがその間に割って入ったのはケンシロウであった。まさに一触即発。そんな雰囲気の中、拳王部隊のリーダー格の男は、ケンの逞しい肉体に目をつけた。男は相手がケンシロウとも知らず、拳王軍入隊を勧めてきたのである。しかし、ケンが出した答えは意外にもYESであった。信じられないというような表情で見送るバット達に小さく頷きを送ったケンは、トラックに乗って荒野へと出発したのだった。

 トラックの着いた先で待っていたのは、拳王新兵募集隊隊長ダビデであった。そこでダビデの口からもたらされた言葉に、若者達は耳を疑った。この場に居る全員で殺し合いをし、生き残った一人だけを入隊させてやる。それが拳王軍に入るための入隊試験だと言うのである。ダビデの無茶苦茶な命令に腹をたて、さっさと村へと帰ろうとする若者達。しかし彼等の行く手は、サングラスをかけた巨大な男によって遮られていた。彼の名はグレン。ダビデが幼少の頃から戦うためだけに育て上げてきた、戦闘マシーンであった。逃げ出そうとする男3人を締め上げ、早速その怪力を見せ付けるグレン。退路を立たれ、立ち竦む村人達に、拳王軍団たちの激が飛ぶ。そんな中、最初に歩を踏み出したのはケンシロウであった。自らの正体を明かし、拳王部隊達に死の宣告を送るケン。大金星を狙わんと、早速グレンにケンシロウ抹殺を命じるダビデであったが・・・

 鍛えあげられたグレンの肉体は、ケンの攻撃すら弾き返すほどの強度を持っていた。殴られ、叩きつけられ、締め上げられるケン。もはや絶体絶命かとも思われたが、ケンの中に宿る北斗神拳の歴史が、状況を一変させた。力には力を。転龍呼吸法にて力を引き出したケンは、グレンの捕縛からアッサリと脱出。鋼鉄の肉体と化したケンの身体には、もはやどんな攻撃も通じなくなっていた。手首を握りつぶされ、腕の筋力を1/100にされたグレンは、自らの敗北を認めたのであった。

 戦えなくなった今、戦闘マシーンである自分にはもう生きている意味は無い。そう言って、ケンにトドメを刺すよう告げるグレン。しかしケンは、そのグレンの哀しき生き様を見抜いていた。ダビデの呪縛から逃れ、静かなところで平和に暮らせ。そう言って、ケンはグレンを見逃す事を決めたのである。だが次の瞬間、グレンの身体を無数の矢が貫いた。

 一人の運命を捻じ曲げ、用がなくなれば殺す。残虐非道なグレンの所業に怒りを爆発させるケン。しかし、グレンをも打ち倒したケンシロウに対し、ダビデ達はとうに戦意を失っていた。一目散にアジトから逃亡しようとするダビデ達。しかしその時、彼らの間を一陣の風が駆け抜けた。その風が残したのは、ダビデの後ろを走っていた部下達の切り刻まれた肉片の山であった。風のヒューイ。そして彼が統率する風の旅団は、既にダビデを完全に取り囲んでいたのである。見苦しく言い訳をするダビデを一瞬にして切り裂き、ケンの前へと立つヒューイ。彼がケンの前へと現れた理由とは・・・
放映日:86年8月14日


[漫画版との違い]
・アニメオリジナルストーリー


・日本昔話
ヒューイの居城
←ココ






どこに建てとんねん。まあこんなとこにあったら絶対に攻め込まれんだろうが・・・
どうやって出入りするんだ?どうやって建てたんだ?

・FZR


FZRのロゴの上に拳王軍マークのシールが貼ってある・・・

・ポスター
アニメならでは拳王軍の地味な戦力拡大の実態が見られた今回。村人達全員にバトロワをさせたのは一見意味がないように思えるが、時代が時代だけに拳王軍といえど食糧だってそない余裕があるわけではなかろう。少数精鋭、いいじゃないか。ただ。ルールがルールだけに強い奴が残るとも限らんけどね
・グレン
おまえヒューイにかてるんちゃうの


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