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天狼凍牙拳
てんろうとうがけん



流派: 泰山天狼拳
使用: ・リュウガ(対 ケンシロウ)
 …北斗の拳(109話) アニメ版(77話)
・リュウガ(対 イゴール)
 …ラオウ外伝
・リュウガ(対 ヒューイ&シュレン)
 …ジュウザ外伝
・リュウガ(対 ジュウザ)
 …ジュウザ外伝
登場: 北斗の拳/アニメ版/ラオウ外伝/ジュウザ外伝/
パンチマニア/リバイブ


 泰山天狼拳の奥義。リュウガケンシロウとの戦いで使用したが、蹴りで攻撃をガードされ、不発に終わった。




 八悶九断断己相殺拳血粧嘴七星抹殺からなる謎奥義四天王(俺調べ)に比肩するレベルで正体不明な奥義。泰山天狼拳お得意の削撃を繰り出すという以外、何一つ解らない。


 ただ一つだけ、大したことねえ技だなって事だけはわかる。


 だって足でガードされてるんですよ。真っすぐ突いた攻撃が、上段蹴りで対応されてるんですよ。メチャメチャ遅いって事じゃないですか。まあケンなら超高速の上段蹴りも可能だろうが、そもそも泰山天狼拳って速すぎて凍気すら感じるっていうのが売り文句じゃないですか。その突きが上段蹴りに負けちゃ駄目でしょ。嘘、大げさ、紛らわしいのJARO案件ですよ。



 描写で解らないなら、技名から拳を推測するという方法もある。しかし「凍牙拳」と言われても、泰山天狼拳自体が凍気を感じる拳なのだから、そこにとっかかりは見いだせないんですよねえ。

 ただ、この天狼凍牙拳が技ではなく、泰山天狼拳の極意の一つという考え方はある。つまり天狼拳は「狼の牙から着想を得た象形拳」というのが基本的な概念であり、その拳が持つ「凍気を感じさせる」という特性が泰山天狼拳の極意とされ、それが「天狼凍牙拳」と命名されたのではないかということだ。北斗神拳における転龍呼吸法のようなものである。ただその場合、拳を出す時に思いっきり口にしているのは少々変ではあるのだが……




●他作品における天狼凍牙拳

 これだけ正体不明だと、もう原作以外の作品を頼る他ない。というわけで順番に見てみよう。




 一番ちゃんと描かれているのが、『ラオウ外伝 天の覇王』である。この作品では獅子王イゴールに飛び掛かる形で使用し、強烈な削撃が頸部に炸裂。あまりに深く削りすぎて、頭部が千切れてしまっていた。

 片手での攻撃は原作と同じだが、その後の飛翔や抉った箇所などは、初登場時にアビダを仕留めた攻撃に似ている。あれを天狼凍牙拳としてしまうのはそれはそれでアリだが、その場合リュウガは既に一度この技をケンに見せてしまっている事になる。あまりに迂闊。





 『ジュウザ外伝 彷徨の雲』では、ヒューイシュレン五車爆裂炎情拳を繰り出そうとするのを見て、それを潰すような形で使用。ここでは削撃を連続で繰り出す技とされていた。
 続けてジュウザに対しても使用しているが、技を出す前にジュウザの蹴りへの回避行動へと移ってしまったので未遂に終わっている。






 『北斗の拳 LEGENDS ReVIVE』では、削撃を何度か繰り出した後に連打へと移行し、そこからアビダを仕留めた例のやつを繰り出すという欲張りセットに。






 『真・北斗無双』では、右拳を突き上げながら上昇し、降下しながらもう一度切り裂くという二段攻撃になっていた。一撃目の昇龍拳は兎も角、二撃目の振り下ろし攻撃が、自分的には一番原作のイメージに近いかもしれないなあ。原作の描写を見る限り、真っすぐ突くというよりは、ピッチャーの投球モーションのような感じの攻撃だと思うんですよね。



 あとこれは技の解明とは関係ないのだが、私が一番印象に残っている天狼凍牙拳といえば、『パンチマニア』なんですよね。

 このゲームで上級コースを選ぶと、ステージ4でリュウガが登場。ある程度ダメージを与えると、天狼凍牙拳を使ってくる。具体的に言うと、ワニワニパニックの「もう〜怒ったぞお!」みたいな感じ。急に難易度が上がるんですよね。これがアホほど難しくて、下手な私は大体ここでゲームオーバーになっていた。つまりゲームセンターにおいて最も私の命を奪い、最も私の100円玉を吸い上げた奥義。それこそが天狼凍牙拳というわけだ。もしかしたら日本全国で見てもそうかもしれない。流石は魔狼の拳。業が深いぜ。