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ムハリ



登場:TVアニメ版(111話)
肩書:元赤龍党の参謀
戦法:剣術
CV:沢木郁也

 TVアニメ版に登場したキャラクター。かつて天帝軍に反旗を翻した組織「赤龍党」の参謀を務めていた男。天帝軍との最後の戦いにおいて、敵の司令官であったゲルドの頬に傷を負わせた過去を持つ。

 病気を患い、とある村で隠遁生活を送っていたが、村の司刑官としてゲルドがやってきたことで状況は緊迫。息子ハルに車で逃げるよう勧められるが、病気の体では逃げ切る事はできないと考え、単身ゲルドに戦いを挑んが、跳躍したところに斬撃を喰らい致命傷を負った。死ぬ間際、駆けつけたハルに、北斗神拳伝承者のケンシロウさんのように強く勇気のある男になるよう告げた。




赤龍党というものが謎多き集団であるために、そのNo2であるムハリもなにかと過去が気になる存在だ。北斗2アニメで一番魅力的なアニオリキャラといっても過言ではない。強さは一見微妙だが、ヘルゲを一撃で殴り殺した腕力を持つゲルドの長刀を、病気の体で受けれるだけ凄い。結果的に敗れる結果となったあの跳躍からの攻撃も、本来なら横になぎ払ったゲルドにはスキが生まれているはずであり、並みの相手ならあれで倒せていたはず。決してミスではない。おそらくゲルドが頬につけられた傷は、あれと同じシチュエーションでつけられたのだろう。だからゲルドはムハリの跳躍を見切り、あの薙ぎ払いを振りぬかない事で次の斬撃へとすぐに移れたのだと思う。
 だがやはり一番気になるのはムハリよりも、そのムハリが仕えていた赤龍党のリーダーである。おそらく彼が死んだ事により赤龍党は解散したのだろう。ムハリやヘルゲの賞金が10000ジュドルである事を考えると、彼の賞金はバット達をも大きく上回るものであったと推測される。一体その男の正体とは?
 最初に私が思いついたのはショウキだ。ショウキは村を救ったケンに対し、「俺には敵が多い。身を隠さねばならぬときに使っている場所だ」と言っている。これはちょっとおかしい。ショウキも天帝軍の一員なのだから、普通に考えればショウキのいう敵とは天帝軍に対しての敵ということになる。しかし、それではショウキは身を隠す必要はないのだ。身を隠すというのは、敵が強いからであって、既に最大勢力となりつつある天帝軍の一員であるならば、いち将軍として堂々としていればいいだけの話。逆にその隠れ里の村人達を巻き込むほうが危険である。つまりショウキはこの頃、天帝軍の一員ではなく、むしろ天帝軍を相手に戦っていた可能性があるのだ。それに、「赤龍党」とうネーミングは、赤光の将軍であるショウキを連想せざるを得ない。
 しかし、知ってのとおりショウキは本編では天帝軍の将軍として帝都にいる。赤龍党解体後、ショウキ一人だけが天帝軍についたというのはショウキの性格を考えてもありえないことであり、赤龍党復活のために潜入工作をしている、というような素振りも見えない。また、赤龍党のリーダーを努めたような男が天帝軍の将軍になるということは、ショウキは決して正体を知られないようにしていたという事であり、そうなると「赤龍党」というあまりにも容易にショウキを連想させてしまうネーミングは逆に不自然である。よってショウキの線はかなり薄い。
 しかし、ここで思い出されるもう一人の赤光将軍がいる。その名はブロンザ。ファミコンソフト、北斗の拳2の6面のボスとして登場した、ショウキを押しのけてタイガ、ボルツ、ソリアと共に元斗皇拳四天王と呼ばれた男である。私は、彼が赤龍党リーダーの本命だと思う。本編で天帝軍の将軍として登場しない彼ならば、天帝軍に三行半を突きつけてレジスタンスへと走った男として堂々と赤光将軍→赤龍党というネーミングもつけられる。その性格のほうも問題ない。元斗皇拳の使い手でありながら無想転生を使えるという無茶苦茶な設定はまあ置いておいて、無想転生を使えるほど哀しみを背負える男なのだから悪い男のはずがない。レジスタンスのリーダーとしては最もふさわしい男だと言えよう。
 天帝軍は赤龍党にかなり手を焼いたという風に描かれている。しかし、赤龍党がただの烏合の衆であれば、ファルコが出陣すれば容易に殲滅させられたわけで、そこまで高い評価をされる事もなかっただろう。つまり、ファルコをもってしても難しい敵が赤龍党にいたと考えられるわけだ。最早ショウキですら荷が重いその条件を満たす男と言うと、無想転生をも会得した男、ブロンザしかいないのである。
 あれ、これ誰の紹介文だったかな・・・?