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ショウキ



登場:原作(150〜151話) TVアニメ版(114〜118話)
肩書:帝都の赤光将軍
流派:元斗皇拳
CV:玄田哲章

 帝都の将軍。ファルコの友人。

 かつて己が不在にしていた盗賊に襲撃されたが、たまたま近くを通りかかっていたケンシロウによって危機を救われた。その礼として、ユリアとの安住の地を求めるケンシロウに、二人でこの村で住むように提言。しかし、名を聞けば戦うことになるかもしれないという理由で、その時はケンの名は聞かなかった。

 その後、帝都を掌握したジャコウに渋々仕えていたものの、理不尽に鞭打たれるファルコの姿に我慢ならず、謀反を決行。ジャコウに大岩を叩きつけて殺そうとしたが、ファルコの放った闘気で大岩は粉砕。ジャコウが天帝の名を騙り好き放題やっているという事実をぶちまけ、再度ジャコウに拳を振り下ろそうとしたが、今度はファルコに闘気弾を撃ち込まれて斃れた。しかし実は死んではおらず、ファルコの手によって仮死状態にされていただけであり、その友の手によって運河から帝都の外へと脱出させられることに。だがジャコウの息子のシーノによって作戦は見破られており、水中から体を槍で貫かれた。その後、流れ出た先で偶然ケンシロウと再会し、運命の皮肉さを感じながら絶命した。


 TVアニメ版では、原作で明言されていなかった元斗皇拳の使い手という設定が活かされている。
 帝都の赤光将軍として軍を率い、兜で顔を隠してケンシロウと対決。だが拳に殺気を込めていない事を見抜かれて敗北し、正体を明かして部下達にケンのために道を開けさせた。後にその事でジャコウの怒りを買い、呼び出されて折檻を受けた。
 最期の場面では、元凶ジャコウの打倒をケンに託していた。

 『北斗の拳イチゴ味 ファルコ外道伝 GOLDEN GUY』では、ファルコ、ソリアと共に、「光る手」を持つ元斗皇拳拳士の一人として描かれている。




どこか皆クールな強さを持っている北斗の拳のキャラ達のなかで、唯一といっていい「アツさ」をもったキャラ。さすがは赤光将軍だけのことはある。いつの時代も戦隊モノのレッドといえばアツいキャラというのが定説だ。人情の厚さ、心の熱さもあるのだが、若干沸点の低い激情型の性格もまたアツい。登場数の少なさから人気ランキングなどに顔を出す事はないが、彼がレギュラーの活躍を見せていたなら相当な人気を得ていた事は間違いない。
 アニメではケンシロウとの対決も実現。特に苦しめることも無く敗北したが、拳に殺気を込めていなかった事や、直前のソリアとの対決で元斗皇拳をある程度見切られていたことを考えると、ソリアと同程度の強さはあったと思われる。うーむ、こうやって考えると帝都は可也優秀な駒が揃っているように思える。彼らが拳王侵攻時に天帝の村に居たなら、例えファルコと拳王様が引き分けたとしても拳王軍の残党など楽勝で片付けられそうなものだが。
 ショウキの気になる発言といえば、ケンに村を救ってもらった後の台詞である。「(ケンの名を)聞けば戦うことになるかもしれん」「俺には敵が多い」というものだ。このことから、当時のショウキ、つまり拳王様没からあまり経っていない次期に、彼は結構大きな軍団を相手にしている事が読み取れる。普通に考えれば、拳王軍の残党達だろう。いくら拳王が死んだからといって、あのモヒカン達が全員改心するはずなどなく、恐怖のタガがはずれ、ただの野盗にもどって暴れまわっている者も多くいたはずだ。そういった奴等の鎮圧のため、ショウキは天帝軍の一員として動いていたのだ思う。そういった役目はリハク率いる南斗最後の将の軍団のような気もするのだが、所詮南斗も天帝の支配下に過ぎない。天帝軍が俺達に任せろと言って来れば、それに従うしかないだろう。拳王の死に伴い、既に帝都の実権を握っていたジャコウは、今がチャンスとばかりに決起。今まで特に何もしていなかったのに、天帝の意思だと言う理由で世の鎮圧に動いていた最後の将の軍の動きを治め、その後を天帝軍が引き継いだという形なのだろう。密かに蓄えていた兵力と元斗皇拳の拳士を使い、拳王軍の残党を一掃。こうして裏の顔を隠したまま、ジャコウの天帝軍は短期間にしてこの世を席巻したのであると思われる。しかし、当然この天帝軍の動きをショウキは良く思っていなかっただろう。ショウキは過去、「久しぶりに心が温かくなったわ」とも言っている。つまりそれは、この頃のショウキには心が温かくなるような仕事をしていないと言う事に他ならない。「(ケンの名を)聞けば戦うことになるかもしれん」という発言からも、今の自分の立場に対する信念のなさが感じられる。それでもショウキが帝都の将軍として働いていたのは、元斗の宿命と、天帝の命、そしてファルコという惹かれるべき男が居たからこそなのだろう。しかし長年我慢してきたそれを打ち破ったのは、ジャコウに鞭うたれるファルコの姿だった。自分のときは大丈夫だったのに、ファルコのときにブチギレるとは、さすがにファルコに惹かれて今までやってきた男である。これはもう愛とも言っていいだろう。禁断の愛の世界。やらないか。アッー!