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聖帝軍
せいていぐん




 聖帝サウザーが率いる軍団。世紀末に覇をとなる軍閥の一つであり、ラオウ死亡までのストーリーの中では、拳王軍に次ぐ2番目に大きな巨大軍閥として描かれている。
 聖帝の権力を誇示せんがための聖帝十字陵の建設に尽力しており、そのための労働力となる子供を各地から拐い、集めている。故に子供達を献上すれば誰でも入軍することができ、差し出した人数が多いほど高い地位に就くことができる。統一された鎧を装備しているのが特徴であり、そのモデルはマッドマックス サンダードームに登場したバータータウンの兵士達であると思われる。

 多くの作品の中で、南斗の拳士が多数所属していると言われているが、今のところ確認できるのは、南斗双斬拳ベジとキジ南斗飛燕拳ハッカとリロン、そしてシュウと共に南斗聖拳を学んだというリゾのみである。


 拳王が傷を負い、一時的に表舞台から姿を消したのを機に勢力を拡大。拐ってきた子供達を使い、聖帝十字陵の建設を押し進め、その一方で、聖帝のやり方に異を唱えるシュウ反帝部隊と戦を繰り広げた。反帝部隊にケンシロウが加わった事で事態は変化するかと思われたが、サウザーは体の謎を用い、ケンシロウの挑戦を一蹴。その後、囚えたケンシロウには逃げられたものの、反帝部隊のアジトの場所を突き止め、リーダーであるシュウを撃破したことで、ほぼ完全にレジスタンスを鎮圧。シュウに聖碑を担いで十字陵の頂まで登らせ、そこで処刑することで、南斗の血を稜の漆喰とするとともに、自らに反逆する者達への見せしめとした。だがその後、復活したケンシロウの戦いの末にサウザーは敗北。十字稜は崩れ去り、組織も解体した。


 『ラオウ外伝 天の覇王』では、ユダが聖帝軍大都督という役職で参加。ユダの案によって拳王軍と交えることになり、一時的に拳王府を陥落させるも、ラオウによってユダが撃退され、更にラオウと拳を交えた後にサウザーが同盟を申し入れたため、結果上辺だけの和解を取り交わす事に。拳王軍の配下には入らぬものの、今後は風下に立ち、ラオウの力が強力なうちは相互不可侵、敵に対して共に戦うという約束を交わした。その後、ユダは独自の軍団であるUD軍を率いていることから、聖帝軍からは離脱したものと思われるが、両軍の間に同盟関係があるのかどうかは不明。
 尚、小説版では、サウザーは南斗108派のうちの29派を率いているとの記述があり、その場合、この拳の伝承者たちが聖帝軍に参加している可能性は高いと思われる。



◆聖帝軍団員

[大将]
サウザー
 聖帝軍の王。南斗鳳凰拳の伝承者。将星を持つ。


[部隊長]
ブル
 ケンシロウを取り囲んだ部隊の隊長。
ベルガ
 子供達を連れ去る部隊の隊長。
ガルザス
 嘘で相手を油断させ、不意打ちで仕留めるという卑劣漢。
ダチ
 レジスタンスの本拠地を攻める大部隊の指揮官。
ザク
 改造バイクを操る部隊の隊長。


[拳士]
ベジ&キジ
 南斗双斬拳の使い手。
ハッカ&リロン
 南斗飛燕拳の使い手。ラオウ外伝に登場。


[兵士]
リゾ
 かつてシュウと共に南斗聖拳を学んだ男。
汚物消毒男
 「汚物は消毒だ〜!」の男。


[大都督]
ユダ
 聖帝軍の大都督(軍司令官)。拳王府を攻め落とした。





◆聖帝軍の部隊

ウルグ街の部隊
D地区にあるというウルグの町を侵攻し、支配している聖帝部隊。井戸を占拠し、不平等な水と食糧の交換を行っている。ケンシロウ翻車爆裂拳を喰らってほぼ全滅した。だがその後、装甲車などにのった増援が到着。守備的な布陣から攻撃を仕掛けたが、全く相手にならず、隊長を殺されると一目散に逃げ出した。

ブルの部隊
ブルが率いる聖帝部隊。タカの家族を助けたケンを、弓を構えて取り囲んだ。ブルの号令でいつでもケンを射抜ける状況にあったが、逆にシュウのレジスタンスにとりかこまれ、弓で射られ全滅。ブルもシュウに抹殺された。

ベルガの部隊
ベルガが率いる聖帝部隊。流民の集団を襲い、子供たちを連れ去ろうとしたが、シュウの反帝部隊によって壊滅させられた。TVアニメ版では近くの村を襲って子供を拐っていたところにシュウ達が現れるが、子供達を連れ去り逃走。戦争前の野球場を利用したアジトへと戻り、子供たちを監禁していたが、反帝部隊に位置を突き止められ、壊滅した。

ガルザスの部隊
ガルザスが率いる聖帝部隊。ジェイ率いるレジスタンス部隊の襲撃を受け、部隊は壊滅するも、ガルザス得意の泣き落としによって油断を誘い、隙を突いてジェイたちを皆殺しにした。その後、入隊希望者の情報からスワニーの村の存在を知り、部隊を率いて村を制圧。だが駆けつけたケンシロウの前に一味もろとも全滅させられた。北斗の拳では珍しい水中戦を行なっている。

聖帝の視察隊
聖帝十字陵の近くにある村に訪れた、聖帝の視察隊。村人達を道の脇に土下座させ、邪魔になる者は火炎放射器を持った男が容赦なく焼き殺すなどした。行進をはばまんとケンシロウが現れたため、南斗双斬拳ベジとキジが挑むも、敗北。その後、聖帝サウザー自らがケンシロウと戦い、体の謎によって圧倒した。

追撃部隊
牢から逃げ出したケンシロウを追ってきた聖帝部隊。シバの自爆に巻き込まれ全滅した。

先遣隊
聖帝軍の先遣隊。反帝部隊に変装し、食べ物が届いたと言ってレジスタンスの支部にもぐりこみ、隙を突いて襲撃。バルカン式のボウガンなどによって反帝部隊を一掃し、アジトを陥落させた。

大部隊
シュウの反帝部隊を壊滅させるために出陣した聖帝軍の大部隊。先遣隊によって支部を壊滅させた後、そこの女子供100人を人質にとった後、レジスタンスの本拠地へと進軍。シュウの前に兵士幾人かはやられたものの、人質によって手を出せなくし、サウザーの拳によってシュウの足の筋を切断することで、完全勝利を収めた。その後、サウザーはレジスタンス達を皆殺しにするよう命令を出し、聖帝十字陵へと帰還。残された兵たちは、アジトの中から蘇ったケンシロウと闘う羽目になり、その力の前に一目散に逃げ出した。

ザクの部隊
聖帝軍のザクが率いる部隊。十字稜へ向かう反帝部隊を待ち伏せ、4枚の刃が装着された特殊バイクで圧倒した。だがその後、トキラオウが現れ、黒王の突進などによって全滅した。

守備隊
聖帝十字陵に向かうケンシロウやトキ、ラオウの行く手を阻んだ部隊。統率されたその陣形の組み方をラオウから褒められたものの、全く相手にはならなかった。




◆聖帝軍に関連するエリア

聖帝十字陵
聖帝サウザーが己の権威を誇示せんがために建設した巨大な陵墓。その実態は、サウザーが師であるオウガイの亡骸を弔うために造り上げた、自らに残された最後の心であり、己の愛や情といった感情と決別するための墓でもある。
詳細は、「用語紹介:聖帝十字陵」を参照。


聖帝の居城
聖帝サウザーの居城。聖帝十字陵の直ぐ傍に建てられている。
ラオウ外伝では、聖帝軍大都督であるユダが滞在していたり、アニメではサウザーからのスカウトを受けた軍士サクヤなども訪れている。

牢獄
サウザーに敗れたケンシロウが繋がれていた牢獄。潜入したシバに見張りを倒され、ケンシロウを連れ出された。

食堂
サウザーが食事をとっていた部屋。大テーブルの上に、ひしめき合うほどの食事が並べられていたが、サウザーは口に合わぬいってそのテーブルを蹴り倒し、料理を床にぶちまけた。その落ちた料理を拾おうとした子供は、聖帝正規兵に蹴り飛ばされている。

地下水路
TVアニメ版で、シバがケンシロウを連れての脱獄に利用した通路。


ベルガのアジト
聖帝部隊のベルガがアジトにしている、かつて野球場として使われていた場所。連れ去った子供達をここに監禁していたが、バットやリンの囮作戦によってケンシロウらに位置を掴まれてしまい、レジスタンス部隊の襲撃を受けた。


【侵略地・襲撃地】

D地区
聖帝軍が侵略戦としている地区の一つ。ウルグ街がある。

ウルグ街
D地区と呼ばれる地域にある街。夜中に聖帝正規軍に侵略を受け、為す術無く支配下におかれ、不均等な水と食糧の交換を強いられる生活を送っていた。

チコの住む村
聖帝軍に子供を狙われている村。ケンシロウを子供を拐いにきた男だと思い込み、襲いかかった。

タカの家
子供六人と、その母親が暮らしている荒野の一軒家。聖帝入りを目指す男が子供達をさらっていったが、ケンシロウによって救われた。その後、聖帝部隊が周囲を取り囲んだが、シュウのレジスタンス部隊によって壊滅させられた。

ベルガに襲われる村
ベルガの聖帝部隊に襲われた村。多くの村人が殺され、子供も拐われたが、シュウのレジスタンス部隊の到着によって壊滅は免れた。TVアニメ版に登場。

聖帝が偵察に来た村
聖帝十字陵の近くにある村。視察という名目で聖帝が行進を行い、進行の妨げになりそうな村人は火炎放射器で焼却された。

スワニーの村
TVアニメ版に登場した村。ジェイの恋人、アミが暮らすしている。高い山に囲まれているために聖帝軍の目を逃れていたが、ガルザスの一味にその場所を知られてしまい、急襲された。

レジスタンスの支部
シュウのレジスタンスの支部のひとつ。メンバーに化けた聖帝先遣隊の奇襲を受け、壊滅。人質として女子供100人は生かされたが、残りの者は全て殺された。

レジスタンスのアジト
シュウのレジスタンスのアジト。聖帝十字陵完成後、聖帝軍の本隊が襲撃した。サウザーの命令では全員皆殺しとなっていたが、蘇ったケンシロウが中から現れたため、実際のところはどうなったのか不明。